【第51回】全然違う、日経平均とTOPIX

テレビでは必ずと言っていいほど今日の日経平均株価は○円の上昇でした、TOPIXではいくらでしたとのニュースが流れています。

どちらとも日本経済全体の状況を数字で読み取れるように出されている数字なのですが求め方が異なります。

また、それぞれに連動したインデックスファンドもありそれぞれの違いをしっかりと把握して投資判断をできるように解説したいと思います。

日経平均株価

日経平均株価は、日本経済新聞社による選定基準で選ばれた東証1部上場企業225社の平均株価のことを指します。

選定基準は今回は省きますが、大きな特徴はこの株価は単純平均で求められているという点です。

単純平均とは

言葉で説明するよりも具体例の方がわかりやすいため図を用いて説明します。

とある市場で、魚、肉、野菜、花類が売られており、それぞれに価格がついています。例えばマグロは2,000円/kg、牛肉は500円/kgなどそれぞれ売り物の種類によって値段が違う訳ですが、そこで売られているものの全ての平均値が単純平均という訳です。

問題点

この単純平均の問題点は極端に高い価格のものがあると平均値が大幅に上がってしまうことです

1つの商品が高額になってしまうとその商品の価格の変動によって平均の価格が大幅に変わってしまうため市場全体の値動きを反映しにくいという問題があります。

図の例だとマグロの価格のみが上がってしまうと平均価格が極端に上がってしまい、市場の価値を正確に把握することが難しくなってしまいます

1つだけ極端に高額になると平均金額が上がる例

平均値を上げている会社(ニッセイ日経225インデックスファンドを例に)

では実際に日経225に組み込まれている会社を見て行こうと思います。

投資信託のニッセイ日経225インデックスファンドの目論見書を参考に組み入れ銘柄を見ていきましょう。

ここでの順位は保有割合を示しています。

保有率順位銘柄株価2020/11/15現在
1ファーストリテイリング(ユニクロ)83,430
2ソフトバンクグループ6,667
3東京エレクトロン31,030
4ダイキン工業23,470
5ファナック23,765
6KDDI3,105
7テルモ4,329
8エムスリー8,061
9中外製薬4,584
10信越化学工業15,230

どうでしょうか?明らかにファーストリテイリングがほかの会社の株価との差が大きいことが分かりますね。

このためこの日経平均株価はファーストリテイリングの値動きに大きく影響を受けて変動するため、別名ユニクロ指数とも呼ばれることもあるそうです(笑)

これでは日本の経済を正確に反映しているとは言えないということでもう一つの指標を解説します。

TOPIX(東証株価指数)

TOPIX(東証株価指数)は東証1部上場企業の時価総額をベースとして計算され一般的に時価総額加重平均型と呼ばれています(厳密には浮遊動基準型ですが今回は省く)

TOPIX=その日の東証1部の時価総額/基準日の時価総額で算出されています。注意なのは同じ単位で割っているため単位は存在しません

時価総額加重平均とは

これもとある市場での例で解説します。先ほどの単純平均では1㎏あたりの値段の平均でしたが、時価総額加重平均とは取り扱っている商品の総量を考慮した平均値を出します。

このためこの平均値には商品の価格だけではなく取り扱っている総量も要素に含まれてくるため単純平均に比べて比較的市場全体の価格を反映した数字になりやすい傾向にあります。

実際の市場では

では実際の株式市場ではどのような銘柄で構成されているかを見ていきます。これも投資信託商品であるニッセイTOPIXインデックスファンドの目論見書から組み入れ銘柄をあげていきます。

順位 銘柄 時価総額 株価2020/11/15現在
1 トヨタ自動車 23.87兆 7,316
2 ソニー 11.76兆 9,326
3 ソフトバンクグループ 13.93兆 6,667
4 三菱UFJフィナンシャル
グループ
6.05兆 446
5 日本電信電話 9.66兆 2,476
6 武田薬品工業 5.67兆 3,600
7 キーエンス 12.58兆 51,710
8 リクルートホールディングス 7.74兆 4,565
9 三井住友フィナンシャルグループ 4.22兆 3,071
10 KDDI 7.15兆 3,105

先ほどの単純平均とは構成銘柄がガラッと変わったと思います。これが時価総額加重平均による株価指数であり、世界的にもこちらの指数の方を重要視されることの方が多いです。

まとめ

以上のことをまとめると下の表に示すことができます。

日経平均株価TOPIX
選定銘柄225社東証1部上場企業(2,176社)2020/11/15現在
算定方法上記銘柄の株価の平均値直近の時価総額/基準日の時価総額
特徴株価の高い銘柄の影響を受ける時価総額の大きい銘柄の影響を受ける

どちらで運用した方がいいの?

今回このように日経平均とTOPIXの違いを解説しましたが結局のところ運用の際には運用するとしたらどっちがいいのかという疑問があると思います。

では実際に目論見書からシミレーションしてみましょう。

ニッセイ日経平均インデックスファンド

過去10年のベンチマークと運用実績から平均利回りを計算します

ここに11年のベンチマークが記されていなかったため日本経済新聞で調べたところ-17%安でしたのでこの数字も考慮して計算したところ平均利回りは10.9%でした。

ニッセイTOPIXインデックスファンド

こんどはTOPIXで同様に計算してみたところ平均利回りは7.6%でした。

リスクをどこまで許容できるか

過去10年の値動きを見てみるとTOPIX連動型投資信託の方が運用益は小さいという結果でした。これは日経平均の銘柄が225社に対し、TOPIXの構成銘柄が約2000社あることからそれだけ分散されているために値動きの幅小さかったと考えることができます。

反対に考えれば、日経平均連動型はマイナスにふれる幅も大きくなりやすいことを意味しているため、単に成績の良かった商品を選んではいけません。

この結果から日経平均株価は10年ベースで約±10.9%、TOPIXは約±7.6%の値動きの幅があると考えるべきなのです。

はるさめ
自分のリスク許容度を考えて自分に最適な投資商品を選んでください

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