【第71回】高配当株の探し方

投資初心者はまず老後の資産形成のためにつみたて投資からはじめることを推奨しています。

しかし、それでは現在の生活は全く豊かになりません。

現在の生活を豊かにするのは高配当株式投資によるキャッシュフローの増加です。

高配当株式投資とは、配当金を多く排出する企業へ投資して多くの配当所得を得ることを目的とした株式投資です。キャピタルゲインよりインカムゲインを目的とした投資とも言います。

このような高配当株式投資はいかに安定した配当を長期にわたって得るかという命題のもとに投資を行うため、株価の値動きに注目する必要がありません。

今回は私がこれまでに学んできた銘柄の選定方法を紹介していきたいと思います。

高配当株式の定義

これは人によって定義は異なりますが私が参考にしているリベ大の両学長の意見ですと、税引き前利回りが3.5%以上を高配当株式と定義しています

配当利回りは大きければ大きいほどもちろんリスクも伴うので注意が必要です。

配当利回りとリスク
  • 利回り2~3%:低リスク銘柄(減配リスク等が少ない)
  • 利回り3~4%:中リスク銘柄
  • 利回り5%~  :高リスク銘柄(減配リスク、株価変動リスク大きい)

基本的に3.5%以上の銘柄だけを選んでもいいですし、高リスクと低リスクの2つを組み合わせて平均をとった時に3.5%以上になるようにしてもいいのでそこは自分のリスク許容度と相談して銘柄を選定しましょう。

結果的に3.5%以上になるように選ぶとよい

高配当銘柄の罠

この配当利回りの数字だけで銘柄を選定すると失敗する確率が高くなってしまいます。

なぜなら高配当銘柄のなかには順当に業績を伸ばしていくことで配当金を増やしている企業と業績がボロボロで株価が下落した結果配当利回りが上昇しているように見える企業両方を含んでいるからです

株価の下落で高配当に見える罠銘柄もある

こういった罠銘柄をなるべく選ばないようにある程度会社の財務諸表をみながら判断し行く必要があります。

そこで選定に必要な指標を紹介していこうと思います。

高配当銘柄の選定基準

自己資本比率が50%以上

まずは自己資本について説明しなければなりませんね。自己資本とは個人でいうところの借金以外の資産のことです。

例えば財布に1万円入っていたとします。客観的に見ればこの人は1万円持っていますがじつはそのうち9,000円は友人に借りたお金だったとします。

その場合、この人の総資産は1万円で純資産が1,000円です。

自己資本比率は総資産に対する純資産の割合で求めるため、この場合のこの人の自己資本比率は10%ということになります。

ROEが10%~20%

ROEとは自己資本利益率と呼ばれ、自己資本をつかってどれだけ会社が利益を生み出しているかを表しています。

例えば自分のお小遣い1万円で物を買い転売で12,000円で売れたとき、1万円の自己資本に対して2,000円の利益を出せたわけですからこの時のROEは20%になります

仮に先ほどのように1万円のうち自己資本が1,000円の場合はROEが100%となります。これは借金をすることで2倍のレバレッジをかけて利益を得ていることになるのでリスクの高い営業をしていることになります。

利益が出せないと借金を返せない為ですね。またROEが低すぎると仕事をしていないことになります。

そのためROEの範囲は10~20%が目安だと言われています。

楽天証券のスパースクリーナーを使う

楽天証券にはスーパースクリーナーといって詳細な条件を設定して銘柄の選別を自動で行ってくれる機能があります。

楽天証券より引用 国内株式>スーパースクリーナーから検索できます 
詳細項目を設定
スーパースクリーナーの条件
  • 配当利回り3.5%以上
  • 自己資本比率50%以上
  • ROEが10~20%の範囲

試しに2021年3月12日現在で同条件で検索してみました。

45件ヒットしました

ではこの銘柄をまとめて買いましょう‼とはなりません。

ここから別のツールを使ってさらに分析していきましょう。

IRBANKで企業の過去を分析する

スーパースクリーナーを使って選ばれた銘柄はあくまで現段階での評価であり過去がどうだったかはわかっていません。

そこでIRBANKというサイトを使って過去の業績を簡調べていきます。

今回はスーパースクリーナーで引っかかった1社を例に過去のデータを見ていきます。

IRBANKの検索窓で日本エス・エイチ・エルを入力します。そして画面左側の決算をクリックしましょう。

決算をクリック

当期純利益が緩やかな右肩あがり

当期純利益とは売り上げから経費や税金を引いて残ったお金を表すのでこの金額が緩やかに右肩上がりになっているかを確認しましょう。

急激に上がっている場合は注意が必要です。何か特定の要素があってたまたま上がっただけかもしれないからです。

純資産が右肩上がり

純資産は自分のお財布の中身であるためこれがしっかりと増加しているかどうかを確認しましょう。

EPSが右肩上がり

EPSとは1株純利益のことを表しており、投資家が投資した1株当たりどれだけその会社が利益を上げることができているかの指標となります。

もちろん金額が大きければよいという意味になるのでこれが右肩上がりだということは徐々に成長している会社であることが分かるのです。

キャッシュフローが健全

キャッシュフローが健全かどうかも判断基準になります。

キャッシュフローには大きく営業、投資、財務と3種類に分けられます。

キャッシュフロー
  • 営業キャッシュフロー:本業での収益がでているか。プラス程よい
  • 投資キャッシュフロー:株式の購入、設備投資しているか。マイナス程よい
  • 財務キャッシュフロー:借金を返しているかどうか。マイナス程よい

では日本エス・エイチ・エルはどうでしょうか。きちんと健全な形になっています。

連続増配で配当性向が50%程度

配当性向とは当期純利益からどれだけ配当金を出しているかを表します。配当性向があまりに大きいと純資産も増えず、成長性が失われてしまうため大きいければよいというわけではありません。

そこで50%程度を目安に購入の基準を決めるとよいかと思います。

ただし、JT、KDDI、ブリヂストン等の大企業でこれ以上成長性が見込まれない企業は配当性向が高い傾向にありますので一概に配当性向が高いから悪いという判断もできませんのでご注意ください。

連続増配で配当性向が50%程度

これらすべての条件を満たしていて最後に企業のHPのIR情報から最新の情報を読んで自分がこの企業を愛せるかどうかが最終的な判断になります

将来的にも伸びていくかどうかにかけることこそ投資の本質であると思いますので投資家としての資質が一番問われる最も重要なポイントだと私は考えています。

まとめ
  • 過去:IRBANKで徐々に成長しているか確認
  • 現在:楽天証券のスーパースクリーナーで確認
  • 未来:企業HPで長期にわたって愛せるかの確認

自分の大切な資産を預けるにあたってテキトーな判断をしてはいけません。

慣れてしまえばあまり時間はかからなくなるのでまずはゆっくりやってみましょう。

最終的な目標を立てる

高配当株の探し方が分かったら最終的に自分がどれだけの毎月配当金を得たいかをしっかり考えましょう

そしてそれに必要な資金がどれだけなのかを把握してください。具体的な目標を立てることで達成できるか、どれくらいかかるのかという見立てが付きます。

利回りと月当たりの配当金額とそれに必要な元本を早見表にして出したので参考にしてみてください。

投資元本の早見表(単位:万円)

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