【第24回】副業としての農業のメリット

私たちサラリーマンが平日は仕事をして休日は農業を行って給料以外に収入を得ています。

いわゆる副収入にあたるわけですが、本業以外に収入があるのは実は農業だけにかかわらず非常に大きなメリットがあります。

私自身これを自覚したときちゃんと農業の稼ぎを増やしてやろう!!と意気込むようになりました。

今回はそのお話をしていきたいと思います。

目次

サラリーマンの敵、源泉徴収

サラリーマンは通常仕事をして月末になると給料が支給されます。

この給料は総支給額が全て振り込まれるわけではありません。ある程度税金が引かれてから振り込まれます。

これが源泉徴収です。

源泉徴収とは戦時中に国民から戦争のための費用を集める目的で国民の給料から天引きすれば安定的に徴収できるという考えから始まったものです。

サラリーマンとして働いて会社から給料をもらう限り必ず税金が源泉(給料)から徴収されているのです。

給料からあらかじめ天引きされてしまっているし、そもそも納税は国民の義務だと教えられているため源泉徴収されることに疑問を抱く方は少ないと思います。

らくらくBOSSからの引用

では源泉徴収ではいったい何が天引きされているのでしょうか?

所得税

所得税は累進課税といって収入に応じて税率が異なります

5~45%の範囲で計算され総支給から徴収されます。

国税庁のホームページより引用

住民税

住民税は昨年の収入から計算された課税される所得割額の10%と決まっています。

そのためそれを12で分割された金額が毎月徴収されます。また、住民税は6月からの徴収になること、また6月のみ基本料金にあたる均等割額が加算されます。

社会保険料

社会保険料には健康保険、年金、介護保険、雇用保険、労災保険がありそれぞれ引かれる割合が決まっています。

1.健康保険

健康保険料は4,5,6月の給料の平均から標準月額報酬が求められその金額の約9%が毎月の給料から天引きされます。
ただし実際の天引き額はその半分で会社と折半することになっています。

2.年金

年金も健康保険料と同様で4,5,6月の給料の平均から標準月額報酬が求められその金額の約18%が毎月の給料から天引きされます。
これも会社との折半で実際は半分の金額が天引きされます。

3.介護保険

これは40歳以上になると支払う社会保険料の項目で1.79%が天引きされます。
(全国健康保険協会より)
これも半分は会社が負担してくれます。

4.労災保険

職務中の事故、病気、けがによるものは労災保険から支払われます。
これは全額会社負担ですので気にすることはありません

5.雇用保険

よく知られているのが失業保険の給付金でここから支払われています。
業種にもよるのですが一般的な業種で給料の0.3%が自己負担で0.6%が会社負担になります

これらが給与所得から引かれる税金と呼ばれる項目になります。

平均的な給料の方で総支給額の20〜25%くらいが天引きされるのではないでしょうか。

私の場合は節税効果もあり現在のところ総支給の17%が天引きされていました。

農業所得がある場合

上記に示した天引きされる徴収はあくまで給与所得からのものです。

では農業所得がある場合に支払わなければならない税金はなんでしょうか。

簡潔に所得税のみです。

これがいかな凄いことかは節税意識の高い方にはよくわかることだと思います。

ちなみに農業所得だけでなく事業所得、不動産所得も同様です。

副業で稼いだお金に関しては所得税しか課税されないのです。

副業のメリット

では独身で給与所得で年収400万の人と給与所得で年収300万+農業所得で年収100万の人で納める税金を比較してみましょう。

給与所得で年収400万円の場合

諸々の税金を引いたら手取り年収は約312万円になります。

つまり約88万円を税金として支払っていることになりますね。

給与所得で年収300万円+農業所得で年収100万円の場合

給与所得の手取り年収が約235万円で農業所得の100万円を足すと335万円になります。

税率は20%なので控除分を引いて計算すると約58万円になりました。

ただし、このうち53万はすでに給与からの天引きで支払い済みですので確定申告により追加で支払う税金は5万円です。

実質的に支払った合計の税金は約70万円となり、給与所得のみで年収400万の人とは18万円も支払う税金が安くなります。

つまり副業による所得は天引きされる税金がほとんどありません。

副業による所得は手取りが給与所得より大きくなります。

これこそが最大のメリットになのです。

給与収入と副業収入の違い

まとめ

  • サラリーマンの給料は支給されるときに各種税金が引かれ平均的なサラリーマンで総支給から20〜25%程天引きされる
  • 副業による所得は所得税率に応じて割合は変わるが所得税しか課税されない
  • 同じ年収でも給与所得のみと副業による所得があるほうが手取り額は大きくなる。

サラリーマンはいかれる税金が多い代わりにかなり制度的には守られた存在ではあると思います。

このため副業での収入を得ることはかなりリスクヘッジになるのではないかと思います。

コロナ禍による景気の低迷で自分の仕事がなくなることもリスクとしてはあります。

この時に副業で収入があったらすぐに生活に困ることがなくなるのです。

今の時代は収入減が1つしかないことはリスクにしかならないと思います。

そう思うと兼業で農家をやっているのも悪くないのかなと思うようになった今日この頃です。

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