【第34回】育児休業明けに時短勤務になったときに必ずすべきこと

核家族世帯が多い現代。夫婦共働きの世帯も非常に多いですね。

子供が生まれて育児休業を取得する人がほとんどだと思います。

大体の人が1年間の休業を取得した後、子供は保育園に入園し母親はまた働きに出ると思います。

しかし子供の世話を考えるとこれまでのように通常の勤務は難しく時短勤務を選択する方がいると思います。

この際には給料が減ってしまうため標準月額報酬の改定の申請をしなければなりません。

今回はこの内容について詳しく解説していきたいと思います。

標準月額報酬とは

まず最初に標準月額報酬って何?って思う人がほとんどだと思います

これは毎月サラリーマンが受け取る給料を切りのいい単位で区分したものをいいます。

決定方法は4月から6月までの3か月間の平均月給から算出されます。

6月にボーナスが出る人はボーナスもこの平均に含まれるの?って思うかもしれませんが。年3回までの特別賞与はこの平均には含まれませんのでご安心ください。

この平均月給によって求められた金額から社会保険料の金額を算出しています

社会保険とは健康保険、年金、介護保険、雇用保険、労災保険の総称を指します。

これらの保険料はすべてこの標準月額報酬で決定されており給与から天引きされているのです。

例えば標準月額報酬32万円の場合、厚生年金の保険料の場合9.15%の負担ですから29,280円が天引きされるわけです

育児休業が終わった後の標準月額報酬は

1年間の育児休業が終了しました。今までは8時半から17時での勤務時間でしたが子供のことを考え復帰後は15時まで時短勤務になりました。

こういった状況になった場合、育児休業明け直近の社会保険料の天引きはどうなるでしょうか

先の例で育児休業前の標準月額報酬が32万円だとすると育児休業から復帰して働きだした場合でも変化はせず32万円のままです

このため月給が32万から時短勤務で20万に下がったとしても天引きされる厚生年金の保険料は育児休業前と変化せず29,280円のままなのです。

つまり収入に対して税負担の割合が大きくなってしまうのです。

このような状態が続かないようにするために標準月額報酬の改定の申請をしなければならないのです。

標準月額報酬の改定の申請

正式な名称は養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置といいます。

このみなし措置を受けようとするのに必要な条件が2つあります。

子供が3歳未満であること

育児休業から復帰したときに子供の年齢が3歳未満である必要があります。

標準月額報酬が休業前より1等級以上下がった場合

実は育児休業とは関係なしに固定給が変動し、等級が下がった場合でも改定は随時行われるのですがその場合は2等級以上の変動がなければ申請できません

一方で育児休業からの復帰後の場合は1等級以上で申請可能なところがいいですね

これら2つを満たすことで天引きされる厚生年金の保険料が減額されます。

ただこの申請に必要なものは何で、どこに申請すればよいのでしょうか

必要書類と提出先

必要書類は以下の通りです

・戸籍謄(抄)本または戸籍記載事項証明書
 子共の関係と生年月日を明らかにするために必要です

・住民票
 子供と同居しているのを確認するために必要です

これら2つを勤務先に提出すればあとは会社の担当者がやってくれます。

たったこれだけです。ただし、これらの書類は90日前までに発行したものに限るという有効期限がありますので、早めに用意しておこうというのは厳禁ですので要注意です

ちゃんとしている会社であれば給料が下がった段階でこういた話が経理担当の人からこの書類を用意してくださいといわれるはずです。

もしいつまでたっても話がない場合はちゃんと会社の人にこの申請をしてくださいと自分で話をしたほうがいいと思います。

最大のメリット

この標準月額報酬の改定の最大のメリットは決して支払う保険料が減額されることではないです。

通常であれば自分たちが将来受け取ることができる年金というのはどれだけ保険料を納めたかという実績をもとに計算される仕組みです。

つまり給料が少なくなってしまうことで将来受け取れる年金も減ってしまうということになるわけです。

しかし、今回の養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置の申請を行った場合支払う保険料は減額されますが、支払い実績としては給料が下がる前に支払っていた保険料で計算されます

つまり支払う税金は少なくなるが、将来もらえる年金額には影響しないのです。

非常に素晴らしい制度ですね!!

まとめ

育児休業から復帰し、休業前よりも給料が下がった場合、子供が3歳になるまでの間養育期間の従前標準報酬月額のみなし措置を受けることができる

みなし措置を受けるには復帰後に会社に戸籍と住民票を提出する必要がある

復帰後の3か月の平均月収で支払う保険料が再計算され4か月目以降から保険料が減額されるが将来もらえる年金に影響はない

先日、妻が最近仕事に復帰した際に初めてもらった給料から天引きされている保険料が支給額に対して高すぎるのではないか?という疑問から調べたところこのような制度があることがわかりました。

自分自身で勉強になったので記事にさせてもらいました。

基本的に会社に任せておけば大丈夫なことなので言われたタイミングで書類を用意するだけでいいはずですが、個人経営の小さい会社とかだと社労士さんが会社にいない場合もあります。

もしかしたら会社の人自体がこの制度を知らない可能性もあります。

余計な税金を払わないためにもしっかりと自分でも知識武装をしておかなければならないなと思わされました。

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