【第82回】楽天かSBIどっちが最適?iDeCo口座

2022年4月より個人型確定拠出年金制度、通称iDeCo制度の適応の拡大がされます。

これまで無関係だった人でもiDeCo口座を持つことが可能になり2022年からはより一層投資への関心が強まりそうです。

そこで今回の記事ではiDeCo口座に最適なネット証券口座とおすすめの運用商品を紹介します。

目次

iDeCoに関する制度変更点

まずこれまでのおさらいですが、2021年現在、企業型確定拠出年金に加入している会社員は会社と契約変更の労使契約を結び直さない限りiDeCoへの加入は認められておりません。

しかし、2022年4月より変更になるため、その変更部分を紹介します。

加入可能年齢の引き上げ

現在は20歳から59歳の方までがiDeCoに加入することが可能です。

しかし、2022年4月よりこれが64歳までの方が加入可能となります。

受給可能年齢の引き上げ

これまでは積立金を受け取れるようになる年齢は60歳から70歳までの期間でしたが、2022年4月より75歳までに拡大されました。

これは年金の繰上げ受給が75歳にまで引き上げられたことにあわせての改定だと思われます。

企業型確定拠出年金とほぼ併用可能

この変更点は4月からではなく10月からになりますが個人的には一番多くの人に影響のあるものだと思います。

従来だと企業型確定拠出年金とiDeCoの併用の場合は労使合意の変更を行わなければいけませんでした。

しかし、変更後には労使合意の必要はなくなり、個人の意思のみでiDeCoに加入が可能になります。

ただし、マッチング拠出を導入している企業型確定拠出年金の場合はこの併用はできません。

マッチング拠出とは

ここでマッチング拠出ってなに?っていう疑問が浮かぶと思います。

マッチング拠出とは企業型確定拠出年金の加入パターンの1つで、会社と社員のお互いが掛け金を出し合って積立を行うものです。

この拠出パターンの場合はiDeCoへの加入は不可能なのでご自分の加入パターンをご確認ください。

証券会社は楽天かSBIの2択

ではiDeCoに加入する上で最適な証券口座はどこが良いのでしょうか。

結論から言えばネット上ですべて申込みが完結できる楽天証券かSBI証券の2択になると思います。

iDeCoに関して言えば、どの証券口座でも構わないのですが並行してつみたてNISA等を利用する場合はこの2つ以外の選択肢がないため上記をおすすめにしています。

iDeCoの運用方針は株式運用がおすすめ

では証券口座を検討したら運用方針を決定していきましょう。

iDeCoは長期運用が前提になっており、株式運用で積み立てることで大きな複利効果が期待できます。

そのため原則運用商品は信託報酬が少ないインデックスファンドの投資信託を選びましょう。

楽天証券でおすすめする運用商品

では楽天証券でのおすすめの運用商品を紹介していきます。

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)

通称楽天VTIと呼ばれる商品です。中身は米国ETFのVTIで約4000社の米国上場企業全てに投資しています。

信託報酬は約0.2%で過去10年の平均利回りは14.35%で、直近10年だとかなりの好成績を出しています。

かといってこの先30年後まで同じくらいリターンがあるとは思わないほうが良いと思います。

楽天・全米株式インデックス・ファンド(楽天VTI)

純資産額 1831.92億円

組入銘柄 約4000社

信託報酬 0.162%

年平均利回り 14.35%

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)

こちらも通称楽天VTと呼ばれる商品です。中身は米国ETFのVTで約8800社の世界の上場企業に投資しています。

信託報酬 0.212%で過去10年の年平均利回りは10.6%です。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド(楽天VT)

純資産額 671.57億円

組入銘柄 約8800社

信託報酬 0.212%

年平均利回り 10.6%

楽天証券まとめ

楽天証券でのおすすめは楽天VTIか楽天VTのどちらか一方のみを積立することをおすすめします。

楽天VTは全世界の上場企業に投資されていますがその大半が米国株式になっています。

このため楽天VTIと楽天VTの両方を保有してもほとんど同じ値動きをしてしまうためリスク分散にはなりません。

また、楽天証券でiDeCo口座を開設する場合は2,829円の手数料がかかり、維持管理費としては毎月171円かかります。

楽天VTを構成する国

SBI証券でおすすめする運用商品

次はSBI証券でのおすすめの投資信託商品を紹介します。

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

日本を除く全世界に分散されていますが6割が米国を占めた運用商品になっています。

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

純資産額 287.7億円

組入銘柄 2683社

信託報酬 0.1144%

年平均利回り 11.25%

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

言わずとしれた王道の投資信託商品。米国のイケイケ企業500社の詰め合わせ。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

純資産額 2451.88億円

組入銘柄 約500社

信託報酬 0.0968%

年平均利回り 14.78%

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

 こちらは日本を含む先進国株式のつめあわせです。これも約7割が米国を占めています。

eMAXIS Slim 先進国株式インデックス

純資産額 2246.45億円

組入銘柄 約1300社

信託報酬 0.1023%

年平均利回り 11.46%

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

国内外の債権、株式(新興国含む)、不動産と資産を均等にわけた通称バラファンと呼ばれる商品です。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)

純資産額 2451.88億円

組入銘柄 約6000

信託報酬 0.1540%

年平均利回り 7.18%

SBI証券まとめ

SBI証券においてもおすすめのものはすべて米国株式を含んでいます。このためどれか1つに絞って積立するのが良いと考えています。

また、SBI証券でもiDeCo口座を開設する場合は2,829円の手数料がかかり、維持管理費として毎月171円かかります。

iDeCoでの資産運用における注意点

iDeCoは税金面で優遇されている一方で早くとも60歳までは引き出すことができないという長期の資金拘束を受けます。

このため、積立を始める前にご自身の将来のライフイベントを考慮した上で資金計画をたてる必要があります。

今、積み立てる余裕があっても将来積立資金が枯渇してしまわないようにしましょう。

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